インナーチャイルドを癒す【アダルトチルドレン克服】
インナーチャイルドとは
インナーチャイルドとは、
アダルト・チルドレン癒しのワークブック 本当の自分を取りもどす16の方法 /西尾和美
によると、
『あなたの中の傷ついた小さな自分のなかの子ども』(p98)
とあります。
毒親に育てられた子どもは心に深い傷負った結果、心の成長が止まってしまったり、心の成長が遅れてしまったりします。
その自分の中で成長が止まった心の状態を、インナーチャイルド、つまり(大人の)内面に存在する子ども、として表現している、ということです。
インナーチャイルドを発見する方法
では、心の成長が止まった、もしくは遅れてしまった人が自分の中にインナーチャイルドを発見するにはどのようにすればいいのでしょうか。
この点について、
アダルト・チルドレン癒しのワークブック 本当の自分を取りもどす16の方法 /西尾和美
によると、
『からだと心がリラックスしたら、胸のなかに自分自身が子どもである姿を思い浮かべます。何歳ぐらいか。どんな服装をしているか。どんな髪のかたちか。どんな表情をしているか。悲しそうか、楽しそうか。太っているか、それともやせているか。しばらくこの子どもを見守っています。』(p100)
とあります。
インナーチャイルドをイメージするときは落ち着ける時間と場所を選ぶ必要があります。
ちなみに、私自身もこの作業は行ったことがあります。
これは、自然とイメージされる、というよりは、私の場合、意識的に傷ついている子どもがいる、という前提で考えて、「その傷ついている子ども(幼い自分)は何歳くらいで、どんな様子でいるだろう。」とイメージしていった感じです。
最初私がインナーチャイルドをイメージした時は、中学生時代の自分が部屋に籠ってうずくまっている姿がイメージされました。
これに関して正しいとか、間違っているとか、そういうことは無いと思うので、浮かんできたイメージをそのまま理解するのが良いのかと思います。
インナーチャイルドを癒す
インナーチャイルドを思い浮かべることができたら、次はそのインナーチャイルドを癒すプロセスに入ります。
アダルト・チルドレン癒しのワークブック 本当の自分を取りもどす16の方法 /西尾和美
によると、
『この子どもにゆっくり、安全に、近寄ってやさしく声をかけてみあす。この子どもがいつも言いたくても言えなかったことがあったら聞いてやります。
「どんなことがあっても、あなたを見捨てたりしせんからね」と、無条件に愛を与えてやり、なにかこのインナーチャイルドが、一緒にしたいことがあるかどうか聞いてみます。しばらくいっしょに遊んだり、話をしてみたりします。』(p100)
とあります。
傷ついた子どもを自分の中にイメージし、そのイメージした子どもに対して、あたかも大人が子どもに、親が子どもにするように、声をかけたり、接したりします。
私のやってみた感想ですが、確かにインナーチャイルドをイメージした方が自分自身に対して優しい言葉はかけやすくなります。
例えば、毒親に育てられた子どもは、自分自身については厳しい言葉を使いますが、自分が好意を持っている相手には、落ち込んでいるときに慰めたり、励ましたり、前向きな言葉をかけることができるのではないでしょうか。
そういった、他人を慰めるのと似たような感覚で、インナーチャイルドには声かけができるので、自分自身に対して優しい、前向きな言葉をかけやすい傾向にはあるな、と私は思いました。
インナーチャイルドを癒す効果
では、何のためにインナーチャイルドを癒す必要があるか、についてですが、
アダルト・チルドレン癒しのワークブック 本当の自分を取りもどす16の方法 /西尾和美
によると、
『この手法は、どんな心の傷を受けて育った人にも役に立ちますが、とくにひどいトラウマを受けて、心の成長が止まってしまっている人に有効です。』(p101)
とあります。
ちょっと効果の説明が抽象的ですが、私なりの見解を伝えさせていただくと、過去の記事でも書きましたが、毒親に育てられた子どもは内面に厳しすぎる内面化された親がいます。
そして、この内面化された親がインナーチャイルドを責め立てている状態というのが、よく心理学系の本で出てきた気がしますが、過去の親と子ども時代の自分との関りを再現している状態なんだと思います。
ちょっと解釈が間違っているかもしれませんが、毒親に育てられた子どもは、大人になってから辛い出来事が起きた時に、目の前の相手に自分の親を投影して、過去の親との関りを再現する、という話が確かあったように記憶しています。
このことを内面から説明すると、厳しすぎる内面化された親がインナーチャイルドを責め立てている、つまり自分で自分を責めて苦しんでいる状態なんだと思います。
そこを客観視するために、敢えてインナーチャイルドというイメージを自分で作って、そのインナーチャイルドを客観視しながら、自分で自分に優しい言葉や前向きな言葉を
かけることによって、内面化された親に対抗する、というものかと思います。
つまり、こういった心の習慣や癖をつけることで、自分の中の自己肯定感を高めていくことに繋がるのだと思います。
意識して習慣にすることが大切
インナーチャイルドについての説明は以上です。
大切なことは、この作業を1回限りで終わらすのではなく、インナーチャイルドを癒すことを習慣にしていくことです。
自分を責めすぎてしまうことは、心に悪い癖や習慣がついているからです。
悪い癖や習慣を修正するためには、それを良い習慣に書き換えることが必要だと私は思っています。
そして、習慣を作るにはある程度の時間が必要です。
私自身が毒親からの支配を抜け出すプロセスでいつも自分に言い聞かせていたのは、
『変わるには長い時間がかかる。』
『魔法のような方法は無い。』
ということです。
変わるまでには忍耐が必要ですが、それは不可能ではありません。
どうか、この情報が皆さまの何かしらのお役に立てますように。